雇用統計下振れで円高株高、SOX急回復
| コード | 銘柄 | 方向 | コメント |
|---|---|---|---|
| - | スペースX | 順張り | 売買代金トップで+13.9%。ロックアップ解除の売り懸念後退とアナリスト強気目標株価が支援 |
| - | パランティア | 順張り | 決算後の買い継続、短期モメンタム強くAI関連の指数支援役として上昇継続に注目 |
| - | 藤倉 | 中立 | 今期2度目の上方修正で+12.82%も信用買残は減少し受給依然重い、PTSは小幅安 |
| - | アドバンテスト | 順張り | 清算代金上位で+11.84%、高値圏キープで上昇継続なら面白い展開に |
地合い:雇用統計ショックで円高進行も株価は底堅く
前日8月7日の日経平均株価は76円安とわずかに反落した。値上がり銘柄数は値下がりを上回り、TOPIXは上昇、グロース市場も続伸するなど内容は底堅かった。清算代金上位では半導体株が目立つ一方、突出したのは上方修正を発表した藤倉で前日比12.82%高。業種別ではイラン情勢を背景とした原油価格上昇を受け石油石炭製品が買われたほか、任天堂などIP関連株が強く、藤倉の影響で非鉄金属も上昇するなど、上昇セクターの方が優勢だった。
米国市場では雇用統計が波乱要因となった。非農業部門雇用者数は前月比+2.3万人と、予想の8万人、前回の5.7万人(下方修正後)を大きく下回るサプライズとなり、失業率・平均賃金もともに低下。この結果、利下げ観測が強まりドル円は一時156円台まで急激な円高が進行した。一方で株式市場は利下げ期待を好感し、NASDAQは1%超、SOX指数は2.04%、FANG+も1.5%上昇するなど主要指数はそろって上昇。日経平均先物も500〜600円高となり、円高進行にもかかわらず株価が崩れなかった点は好材料といえる。
個別材料:スペースX・パランティアが物色の中心
売買代金トップに立ったのはスペースXで、株価は13.9%上昇。8月6日のロックアップ解除に伴う売り圧力への過剰懸念が後退したことに加え、決算後の底堅い動きやアナリストの強気な目標株価(平均231ドル、最大800ドル)が支援材料となった。同じく決算後の上昇が続くパランティアも短期的なモメンタムを維持しており、AI関連株の物色継続がナスダック100やSOX指数の上昇を牽引した。ナスダック100は直近高値を上抜け、史上最高値まであとわずかの水準に接近。SOX指数も一目均衡表の雲・基準線を上抜けし、地合い改善のサインが点灯している。NYダウは+0.28%、S&P500は終値ベースで最高値を更新、ラッセル2000も+1.1%と上場来高値に近づいた。
国内では藤倉が今期2度目となる上方修正を発表し12.82%高。5月時点の弱い予想から一転、6月にはストップ高を連発した経緯もあり、3ヶ月前の予想値と現状の乖離が大きい上振れとなった。信用買残は本決算後で最も少ない水準まで減少したが、なお受給は重く、PTSでは小幅安で推移している。清算代金上位のアドバンテストも11.84%高と高値圏を維持しており、これら値がさ・値動きの大きい銘柄の動向が指数全体を左右しそうだ。
来週の注目点
日経平均は前日終値ベースで雲にわずかに届かなかったが、先物の上昇を踏まえれば月曜日は雲の中で取引を開始できる可能性がある。一方で来週は日経平均採用銘柄の決算発表が少なく、相場を動かす材料に乏しいとされ、米国株を含めて夏枯れ相場を意識した展開が予想される。急激な円高進行が示すように為替変動リスクはくすぶっており、景気減速懸念と株高のバランスを引き続き注視する必要がある。