2026/06/29(月)の日本株予想

半導体サイクル転換の岐路、NASDAQは13週線ギリギリ攻防

■ 注目銘柄と結果

銘柄 予想 当日騰落 判定 コメント
トヨタ自動車 (7203) 中立 +0.14% △ 保ち合い 半導体価格上昇によるコストアップが業績に直撃。TOPIXトレンド崩壊の先行指標として、今週の値動きを注視。
任天堂 (7974) 中立 +5.25% △ 保ち合い ゲーム機器向け半導体コスト上昇が業績圧迫要因。半導体セクター全体の動向と連動して確認が必要。

判定は 順張り=当日+0.5%超で◯/逆張り=当日+0.5%超で反発◯ 続落-0.5%超で✕/±0.5%以内は△。 海外株や日経先物など逆引き不可能な銘柄は「未検証」になります。予想は投資助言ではなく参考情報です。

■ 相場観・シナリオ

地合い概況:大型グロース失速、資金は小型株へ

先週の米国市場はOpenAI IPO延期のニュースをきっかけにAI投資への収益性懸念が再燃し、NASDAQが週間4.6%下落した。S&P500も1.95%安で最高値を更新できず陰線が続く。時価総額上位のハイパースケーラー銘柄の週間下落が特に目立ち、大型ハイテク株への売り圧力は強かった。

対照的に、ダウは0.6%のプラス、ラッセル2000は1.02%上昇で最高値を更新。大型グロース株から小型・景気敏感株への資金シフトが鮮明になりつつある局面だ。国内市場では日経平均が週間2.65%下落。一時的に年初来高値を更新する場面を作りながらも最終的には陰線で終えた。TOPIXは2.02%下落で13週移動平均線を一時割り込む場面もあり、グロース250は-2σを割り込む水準まで悪化している。

半導体サイクル転換の予兆:Apple値上げが示すもの

今週最も重要なテーマは半導体サイクルの変化だ。Appleが一部コンピューター向けメモリチップ価格の急騰を受けて製品価格を引き上げたことが、市場全体の雰囲気を変えた。DRAMの契約価格は2026年に35%上昇する見通しとされ、DRAMの営業利益率は通常の倍増となる80%、NAND型フラッシュメモリは最大60%に達している。マイクロンテクノロジーの直近決算における粗利率は84.9%と記録的な水準だ。

半導体企業の利益率が歴史的高水準にある一方、その恩恵を受けられないAppleは価格転嫁を余儀なくされている。問題はその値上げが消費者に受け入れられなくなった瞬間に需要が減速し、シリコンサイクルが悪い方向へ転換するリスクだ。過去のシリコンサイクルは「需要増→供給過剰→価格下落」の繰り返しだったが、AI投資競争が止まらない現状では「高くても確保しなければ市場に取り残される」という新たな需給パワーバランスが生まれており、これがスーパーサイクル論の根拠となっている。

ただし、行きすぎた利益集中が最終消費者の購買力を蝕み需要を抑制するという構造的な矛盾は、短期的には株価に直結しないとしても、中長期的なリスクとして意識しておく必要がある。

チャートの焦点:NASDAQと13週移動平均線

週足チャートで見ると、NASDAQは13週移動平均線をギリギリでキープしている状態だ。この水準を下方ブレイクすれば上昇モメンタムの継続性を慎重に再評価する必要がある。SOX指数は週間7.94%下落し、そのうち金曜日だけで5.29%急落するなど変動幅が引き続き極めて大きい。単純な短期的押し目なのか、サイクル転換の始まりなのかを週明けから慎重に見極める必要がある。

日経平均もAI・半導体関連株の構成比率が高く、米国半導体株の動向に直接連動しやすい構造だ。トヨタ自動車や任天堂など国内大手企業にも半導体コスト上昇による業績影響がすでに出始めており、TOPIXのトレンドが崩れ始める局面では警戒水準を引き上げることになる。

今週の注目点

半導体セクターが持ち直して上昇トレンドを維持するのか、それとも資金がその他のセクターへ本格的に移動するのかが今週の最大の焦点となる。NASDAQの13週線維持が確認できれば引き続きスーパーサイクルの恩恵を受けるシナリオを維持できるが、下方ブレイクには要注意だ。スーパーサイクルが続くとの見方も根強いなかで、過熱感への違和感をどう評価するかが問われる局面に入ってきている。

過去の予想