保有銘柄の月次点検(配当目線)

【2026年10月点検】小野薬品(4528)はホールドで大丈夫?配当目線で80円据え置き・オプジーボの特許切れをチェック

点検日 2026/10/20(火)   医薬品   配子(はいこ)
配子配子
こんにちは、配子です。今日は小野薬品工業を点検します。がんの薬「オプジーボ」で有名な製薬会社ですね。10月に足した20銘柄のひとつで、少しずつ買いはじめたところです。夫は持っていない、わたしだけの銘柄です。見るのは「この配当、これからも続くのかしら」だけです。
ブルブル
配子さん、小野は自己資本比率が77%もあるんだぜ! 第1四半期は営業利益が39%増だ!
ベアベア
でも配当は80円のまま3年。それに、売上の半分以上を稼ぐオプジーボの特許が、2028年にアメリカで切れるの…。
ブルブル
そのためにアメリカの会社を買って、次の薬を育ててるんだぜ!
配子配子
今の配当は安心でも、数年先が心配ですね。順に見ていきましょう。結論は先に書いておきます。
判定:注意しながらホールド 2026年10月の点検
  • 今期の配当予想は年80円(中間40円・期末40円)で、3年続けて同じ。分割を調整すると2015年3月期から減配はない。配当性向は今期の予想で約53%
  • 財務は厚い。自己資本比率は76.9%、現金は2,370億円。前期のフリーキャッシュフローは970億円で、配当(年380億円ほど)を十分まかなえる
  • 心配は数年先。売上の過半を稼ぐオプジーボの特許が2028年に米国、2030年に欧州、2031年に日本で切れる予定。会社の方針は「安定した額」で、減らさないという約束(累進配当)はない
保有株数
0.0408株
取得単価
2,452円
年間配当(予想)
3円
取得単価に対する利回り
3.26%
参考:評価額 102円・含み損益 +2円(判定には使っていません)。保有データは /haiko と同じで、毎営業日自動で更新されます。

ここからは、点検した7つの項目を順番に書いていきます。全部「配当が続くか・増えるか・減るか」の目線です。

1. 今の会社の状況 ― 配当の原資は稼げているか

項目2024年3月期2025年3月期2026年3月期今期予想
売上収益5,027億円4,869億円5,158億円4,550億円
営業利益1,599億円597億円922億円940億円
純利益1,280億円500億円698億円710億円
営業キャッシュフロー1,107億円825億円1,368億円—
自己資本比率86.8%73.5%76.9%—

小野薬品は、がんの免疫の薬オプジーボをはじめとする医薬品の会社です。オプジーボに関係する収入が売上の半分以上を占めています。2024年にはアメリカの製薬会社デサイフェラを約24億ドルで買い、欧米で自社の薬を売る体制をつくりました。

利益は2024年3月期の1,280億円から2025年3月期は500億円に落ち、前期は698億円に戻りました。今期は、糖尿病の薬フォシーガを他社と一緒に売る契約が終わったため、売上は約12%減る予想ですが、利益は前期並みの見込みです。

ブルブル
売上は減っても、利益はちゃんと保ってるぜ! 第1四半期は増益だ!

2. 直近1か月のニュース ― 配当に響く悪材料は?

9月下旬から10月20日までに、業績の下方修正、減配の示唆、大きな減損、不祥事といった目立った悪材料は見当たりませんでした。

7月末の第1四半期決算では、通期の予想と年80円の配当予想を据え置いています。

3. 金利の影響 ― 小さい

デサイフェラの買収で借入が増え、有利子負債は1,209億円(2026年3月末)ありますが、現金は2,370億円と借入を上回ります。日銀の利上げが配当を削るおそれは小さいと見ています。

4. 為替の影響 ― 海外の比重が増えた

オプジーボのロイヤルティ(特許の使用料)や、デサイフェラの薬の売上はドルで入ってくるので、円安なら利益が増え、円高なら減ります。買収で海外の比重が増えたぶん、為替の影響は前より大きくなりました。

5. 地政学の影響 ― アメリカの薬価

アメリカでは、政府が一部の薬の値段を交渉で下げる仕組みが始まっています。アメリカで薬を売る比重が増えた小野にとっては、薬価の動きが利益に響くようになりました。

ベアベア
海外で売る体制をつくったぶん、海外のリスクも増えたんだね。

6. 決算見通し ― 第1四半期は増益

項目今期(2027年3月期)の会社予想第1四半期の実績(4〜6月)進み具合(例年)
売上収益4,550億円1,162億円(−8.9%)25.5%(24%前後)
営業利益940億円307億円(+39.4%)32.6%(21〜43%)
純利益710億円242億円(+36.7%)34.0%(21〜42%)

売上は減りましたが、利益は大きく増え、進み具合も例年の範囲です。次は10月末〜11月初めの中間決算です。

7. 配当の持続性 ― ここがいちばん大事

配当方針「中長期的に安定した額の配当を継続できるよう努めるとともに、業績に応じた成果の配分を行う」。累進配当や配当性向の目標は掲げていない
配当の推移分割(2016年4月に1株→5株)を調整した1株あたりで、2020年3月期 45円 → 2021年3月期 50円 → 2022年3月期 56円 → 2023年3月期 70円 → 2024年3月期 80円 → 2025年3月期 80円 → 2026年3月期 80円 → 今期予想 80円(中間40円・期末40円)。2015年3月期から減配はない
配当性向2025年3月期 75.1% → 2026年3月期 53.9%。今期は予想の1株利益151.09円に対して約53%
現金の流れ2026年3月期の営業キャッシュフローは1,368億円、フリーキャッシュフローは970億円のプラス(買収の年の2025年3月期は543億円のマイナス)
財務の余力自己資本比率 76.9%・現金 2,370億円・有利子負債 1,209億円(2026年3月末)
ベアベア
特許が切れたら、オプジーボの収入は大きく減るよね。そのとき80円は守られるのかな…。
配子配子
今期と来期の80円は、財務の厚さと配当性向5割ほどで、まず守られると思います。でも小野は「減らさない」とは約束していません。2028年から特許が切れていくので、それまでに次の薬がどれだけ育つかで、配当の行方が決まります。わたしは「減配したら売る」と決めています。今は持ちますが、数年先の利益の見通しは毎回見ていきます。
ブルブル
現金はたっぷりある。次のヒット薬が出れば、また増配もありえるな!

配子の判断:ホールドで安心か

注意しながらホールド(継続)
  1. 今の配当は守られる見込み。80円で配当性向は約53%。自己資本比率76.9%、現金は借入を上回り、フリーキャッシュフローも配当を上回る
  2. でも増配は止まり、約束もない。80円で3年据え置き。方針は「安定した額」で、累進配当ではない
  3. オプジーボの特許切れが近い。売上の過半を稼ぐ薬の特許が2028年から切れていく。次の薬の育ち方しだいで、数年先の配当は変わりうる。ここが「注意」にした理由

小野薬品は、財務がとても厚く、今の配当に心配はほとんどありません。気になるのは、数年先のオプジーボの特許切れです。中間決算で、利益の予想と80円の配当予想が保たれるか、デサイフェラの薬などの伸びを見ます。

次の点検で見ること
  • 10月末〜11月初めの中間決算:純利益710億円と、年80円の配当予想が保たれるか
  • オプジーボのあとを担う薬(デサイフェラの薬など)の売上の伸び
  • 株主還元の方針に、変更や新しい目標が出ていないか

よくある質問

小野薬品は減配したことがありますか?
株式分割を調整した1株あたりの年間配当は、2015年3月期以降、前の期を下回ったことはありません。2016年に配当の金額が180円から40円になったのは、1株を5株に分けた株式分割のためです。2024年3月期から80円で据え置いています。将来を約束するものではありません。
小野薬品の配当はいつ、いくらもらえますか?
2027年3月期の予想は年80円(中間40円・期末40円)です。権利確定は9月末(中間)と3月末(期末)です。
オプジーボの特許切れは配当に影響しますか?
オプジーボの特許は、2028年に米国、2030年に欧州、2031年に日本で切れる予定と報じられています。オプジーボ関連の収入は売上の半分以上を占めるため、特許が切れると利益が減るおそれがあります。会社は累進配当を掲げていないので、そのときの配当がどうなるかは、次の薬の育ち方しだいです。
ベアベア
今は大丈夫。数年先のために、毎回の決算で次の薬を見ていこうね。
配子配子
はい。今月の小野薬品は注意しながらホールド。中間決算で、もう一度見ますね。

出典

  • 小野薬品工業「2027年3月期 第1四半期決算短信」(2026-07-31)・2026年3月期 決算短信(2026-05-08)・有価証券報告書(配当政策)
  • 東洋経済オンライン(オプジーボの特許切れの時期)
  • IRBANK「小野薬品工業(4528)の業績」 https://irbank.net/4528/results ・「四半期」 https://irbank.net/4528/quarter ・「配当」 https://irbank.net/4528/dividend

この記事は点検日(2026年10月20日)時点の情報です。数値は会社の開示資料にもとづきます。

この点検について
毎月1回、配当目的で持っている銘柄に「配当を脅かすニュース」が出ていないかを確かめています。見るのは株価ではなく、配当が続くか・増えるか・減るか。
安心 配当は守られている
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要再考 減配のおそれ。保有を見直す
免責:当ページは運営者「株人(かぶと)」が保有銘柄を点検した記録であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。 点検日時点の情報にもとづきます。投資判断はご自身の責任で行ってください。