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株人- 今期の配当予想は年80円(前期68円から+12円)。今期から配当の目安をDOE 4.0%→4.5%に引き上げた。分割を調整すると14期連続の増配で、2010年以降に減配はない
- 前期は売上・利益とも過去最高。今期は売上が減っても、純利益は355億円(+14.4%)の予想。第1四半期の営業利益は+89.4%
- 気になるのは、工事の入金のずれでフリーキャッシュフローが年によって大きく揺れること(前々期は−116億円)。配当の支払いは年134億円まで増えている
ここからは、点検した7つの項目を順番に書いていく。全部「配当が続くか・増えるか・減るか」の目線だ。
1. 今の会社の状況 ― 配当の原資は稼げているか
| 項目 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 今期予想 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,141億円 | 6,708億円 | 7,877億円 | 7,500億円 |
| 営業利益 | 341億円 | 425億円 | 520億円 | 560億円 |
| 純利益 | 201億円 | 269億円 | 310億円 | 355億円 |
| 営業キャッシュフロー | 419億円 | 68億円 | 332億円 | — |
前期(2026年3月期)は売上高が+17.4%、営業利益が+22.5%で、どちらも過去最高だった。伸ばしたのは、生成AIの広がりで増えているデータセンターの電気工事と、国の「Next-GIGA」(学校の端末・ネットワークの更新)などのシステム構築だ。通信キャリア向けの売上は全体の4割弱まで下がり、通信以外が6割を超える「総合インフラ工事会社」になっている。
今期の売上が減る予想なのは、前期の大型案件が一巡するのと、もうけの薄い仕事を選んで受けないようにしているためだ。営業利益率は6.6%から7.5%に上がる予想で、配当の原資になる利益は増える。
ブル2. 直近1か月のニュース ― 配当に響く悪材料は?
9月中旬から10月13日までを確かめたが、業績の下方修正、減配の示唆、不祥事、大型の減損といった目立った悪材料はなかった。
好材料としては、10月1日に自社株買いの途中経過を開示した。9月の1か月で約21万株・約5.6億円を買っている。今期は40億円の自社株買いの枠を設けており、株数が減れば1株あたりの配当を増やしやすくなる。同じ日に社員の奨学金の返済を会社が支える制度も始めた。工事会社にとって人手の確保は稼ぐ力そのものなので、長い目で見ればプラスだ。9月4日には統合報告書を出している。
3. 金利の影響 ― 小さい
2026年3月期末の有利子負債は約1,372億円で、ここ数年増えてきた。日銀の利上げが進めば、借入の利息は増える。
ただ、自己資本比率は49.5%と厚く、前期の営業利益は520億円ある。金利が多少上がっても、利息の増加は利益の中で十分に吸収できる大きさだ。データセンターや学校のネットワークの工事は、景気や金利で簡単に止まる種類の投資ではない。利息の増加で配当が減ることは考えにくい。
4. 為替の影響 ― 小さい
仕事のほとんどが国内なので、為替が売上に直接響くことは少ない。会社は為替の前提や感応度を公表していない。
間接的には、円安になると輸入に頼る部材(ケーブルや銅、海外製の機器など)や燃料が高くなる。それでも円安が続いた前期から第1四半期にかけて利益率は上がっており、値上がり分を工事の価格に乗せられていると読める。為替で配当が減ることは考えにくい。
5. 地政学の影響 ― 部材の遅れには注意
データセンターの工事には、海外から届くサーバーや半導体、空調設備が欠かせない。台湾周辺の緊張や米中の輸出規制で部材が遅れると、工事の完成が後ろにずれ、その年の売上と利益が翌年に回ることがある。
ただ、それは仕事がなくなるわけではない。会社は手持ちの工事(受注残)が過去最高の水準にあると開示している。1年の利益がずれても、後で説明する配当の決め方なら、それだけで減配にはなりにくい。
ベア6. 決算見通し ― 第1四半期は大幅な増益
| 項目 | 今期(2027年3月期)の会社予想 | 第1四半期の実績(4〜6月) |
|---|---|---|
| 売上高 | 7,500億円 | 1,557億円(+12.4%) |
| 営業利益 | 560億円 | 107億円(+89.4%) |
| 経常利益 | 545億円 | 113億円(+96.9%) |
| 純利益 | 355億円 | 69億円(+88.1%) |
通期予想に対する進捗は、営業利益で約19%、純利益で約20%だ。数字だけ見ると25%に届いていないが、この会社は工事の完成と引き渡しが年度末に集中するので、毎年1〜3月期に利益の半分近くが出る(前期も通期520億円のうち232億円が1〜3月期)。第1四半期で前年のほぼ2倍を稼いだのは、順調な出だしだ。次の第2四半期(中間期)の決算発表は2026年11月6日の予定だ。
7. 配当の持続性 ― ここがいちばん大事
| 配当方針 | 今期からDOE(純資産に対する配当の割合)4.5%を目途に配当する(前期までは4.0%。2023年に3.5%から4.0%へ上げており、2段階目の引き上げ)。あわせて総還元性向60%を目安に自社株買いを続ける。中期経営計画(2026〜2030年度)では2030年度にROE 12%、1株利益260円を目標にしている |
|---|---|
| 配当の推移 | 2024年3月期 60円 → 2025年3月期 63円 → 2026年3月期 68円 → 今期予想 80円(中間40円・期末40円)。2013年3月期から14期連続の増配で、IRBANK の2010年以降の記録に減配はない(2024年に1株を2株に分割。分割を調整した値) |
| 配当性向 | 2026年3月期 45.0%。今期は予想の1株利益174.82円に対して45.8%で、無理のない水準 |
| 現金の流れ | 2026年3月期の配当の支払いは約134億円、自社株買いは約70億円。フリーキャッシュフローは2024年3月期 +283億円 → 2025年3月期 −116億円 → 2026年3月期 +182億円と、年によって大きく揺れる |
| 財務の余力 | 自己資本比率 49.5%(2026年3月末)。有利子負債 約1,372億円 |
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ブル株人の判断:ホールドで安心か
- 配当の決め方が強い。純資産を物差しにするDOEを今期4.5%に引き上げた。1年の利益の上下で配当が減りにくく、利益を積むほど配当の土台も大きくなる
- 稼ぐ力が伸びている。前期は過去最高益で、今期も純利益+14.4%の予想。データセンターと学校のネットワークという、景気に左右されにくい仕事が増えている
- 増配の実績と財務の厚み。14期連続の増配で、2010年以降に減配はない。自己資本比率は49.5%ある
正直に書いておくと、フリーキャッシュフローは年によってマイナスになり、配当と自社株買いを合わせた還元が現金の稼ぎを少し上回る年がある。有利子負債もここ数年増えた。減配の心配はしていないが、現金の流れが安定してくるかは毎回確かめる。
- 2026年11月6日の中間決算:中間配当40円の決議と年80円の予想。営業利益率が7.5%の目標に向かっているか
- 営業キャッシュフローと有利子負債の動き
- 40億円の自社株買いの進み具合
よくある質問
- エクシオグループは減配の心配はありますか?
- 2026年10月時点では、減配の材料は見当たりません。今期からDOE 4.5%を目途に配当する方針で、今期は年80円(前期68円)の予想です。分割を調整すると14期連続の増配で、2010年以降に減配はありません。ただし、フリーキャッシュフローは年によってマイナスになることがあります。将来を約束するものではありません。
- エクシオグループの配当はいつ、いくらもらえますか?
- 今期(2027年3月期)の予想は年80円(中間40円・期末40円)です。権利確定は9月末(中間)と3月末(期末)です。
- 今期は売上が減る予想なのに、なぜ大きく増配するのですか?
- 売上が減るのは大型案件の一巡と、もうけの薄い仕事を選んで受けないためで、利益は増える予想です。また配当は利益ではなく純資産に対する割合(DOE)で決めており、その目安を4.0%から4.5%に引き上げたため、今期は+12円の増配になります。
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株人出典
- エクシオグループ「2027年3月期 第1四半期決算短信」(2026-08-07)
- エクシオグループ「2026年3月期 決算短信」・「中期経営計画(2026〜2030)策定に関するお知らせ」(2026-05-13)
- エクシオグループ「自己株式の取得状況に関するお知らせ」(2026-10-01)・ニュース(2026-10-01 奨学金返還支援制度、2026-09-04 統合報告書2026)
- IRBANK「エクシオグループ(1951)の業績」 https://irbank.net/1951/results ・「配当」 https://irbank.net/1951/dividend
この記事は点検日(2026年10月14日)時点の情報です。数値は会社の開示資料にもとづきます。