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配子- 今期の配当予想は年54円(中間27円・期末27円)で、前期53円から増配。方針は累進配当(減らさず、維持か増配)で、配当性向は約54%
- 利益の8割ほどは佐川急便の国内の宅配で、運賃の値上げで利益を保っている。第1四半期の営業利益は+14.9%、通期予想への進み具合は前の年と同じくらい
- 子会社の通関業の許可が8月末で取り消された。利益への影響は小さいと見ているが、買収で借入が増え、自己資本比率は44%まで下がった
ここからは、点検した7つの項目を順番に書いていきます。全部「配当が続くか・増えるか・減るか」の目線です。
1. 今の会社の状況 ― 配当の原資は稼げているか
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 今期予想 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 1兆4,792億円 | 1兆6,448億円 | 1兆7,400億円 |
| 営業利益 | 878億円 | 902億円 | 970億円 |
| 純利益 | 581億円 | 591億円 | 600億円 |
| 自己資本比率 | 55.8% | 44.4% | — |
SGホールディングスの柱は、佐川急便のデリバリー事業(宅配)です。ほかに、倉庫や物流の請け負いのロジスティクス、海外への荷物を扱うグローバル物流、不動産があります。利益の8割ほどは国内の宅配が稼いでいます。
運転手の不足で、外に頼む運送の費用や人件費は上がり続けています。会社は運賃の値上げでこれを吸収していて、純利益は580億〜590億円台で安定しています。前期は台湾のモリソン・エクスプレスを買って、海外の売上が大きく増えました。
ブル2. 直近1か月のニュース ― 子会社の処分
いちばん気になるのは、海外への荷物を扱う子会社SGHグローバル・ジャパンの処分です。2025年6月に、税関の許可を受ける前に外国の荷物を引き取っていたことが分かり、12月に関税法違反の処分を受けました。その後、東京と成田の保税蔵置場の許可がなくなり、8月31日で通関業の許可が取り消されました。
会社は、越境ECの荷物が急に増えて人が足りず、届ける早さを優先する現場の圧力があったと説明しています。通関の仕事は外に頼むことになり、費用は増えます。ただ、グローバル物流の利益は全体の中ではとても小さく、配当の原資を削るほどではないと見ています。
10月20日には、リサイクルの回収などを手がける会社との資本・業務提携の報道がありました。
ベア3. 金利の影響 ― 借入が増えた
2024年の低温物流の会社の買収や、前期の台湾の会社の買収、自社株買いで、借入が増えました。自己資本比率は2025年3月末の55.8%から、2026年3月末は44.4%に下がっています。金利が上がると利払いは増えますが、年に900億円ほどある営業利益に比べれば、配当を削るほどではないと見ています。
4. 為替の影響 ― 燃料費と海外の売上
円安になると、トラックの燃料(軽油)が上がって国内の宅配の利益を押し下げます。一方で、海外の売上は円に直すと増えます。利益の多くは国内なので、本当は緩やかな円高のほうが助かる会社です。燃料の値段を運賃に上乗せするしくみも進めています。
5. 地政学の影響 ― 原油と越境EC
中東の争いで原油が上がると、燃料費が増えます。米中の対立で関税が上がると、中国などから世界に送る越境ECの荷物が減るおそれがあります。ただ、配当の原資の中心は国内の宅配なので、海外の荷物が減っても配当が揺らぐことはないと見ています。
6. 決算見通し ― 前の年と同じくらいの進み具合
| 項目 | 今期(2027年3月期)の会社予想 | 第1四半期の実績(4〜6月) | 進み具合(前の年) |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 1兆7,400億円 | 4,473億円(+21.7%) | 25.7% |
| 営業利益 | 970億円 | 200億円(+14.9%) | 20.7%(19.3%) |
| 純利益 | 600億円 | 122億円(+20.8%) | 20.4%(17.2%) |
宅配は、お歳暮や年末の荷物が集まる10〜12月に利益が偏ります。第1四半期の進み具合が2割ほどなのはいつものことで、前の年より少し良いくらいです。会社は中間(4〜9月)の営業利益を前の年より6.7%少なく見ていますが、通期の予想と年54円の配当予想は変えていません。次は11月上旬の中間決算です。
7. 配当の持続性 ― ここがいちばん大事
| 配当方針 | 累進配当(減らさず、維持か増配)。中期経営計画の3年間で、配当と自社株買いをあわせた総還元性向60%以上 |
|---|---|
| 配当の推移 | 2022年3月期 50円 → 2023年3月期 51円 → 2024年3月期 51円 → 2025年3月期 52円 → 2026年3月期 53円 → 今期予想 54円(中間27円・期末27円)。確かめた範囲で減配はない |
| 配当性向 | 2025年3月期 56.0% → 2026年3月期 54.0% → 今期予想 54.1% |
| お金の裏付け | 2026年3月期は営業キャッシュフロー1,248億円で、配当の総額 約320億円を大きく上回る。ただ、買収などで投資が2,168億円あり、足りない分は借入でまかなった |
| 財務の余力 | 自己資本比率 44.4%(2026年3月末)。買収で生まれたのれんがあり、買った会社の稼ぎが落ちると損失(減損)が出るおそれがある |
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ブル配子の判断:ホールドで安心か
- 累進配当を約束している。減らさず、維持か増配。毎年1円ずつ増えていて、今期は54円の予想
- 本業で入るお金に余裕がある。営業キャッシュフローは配当の総額の約4倍。稼ぎ頭の国内の宅配は、運賃の値上げで利益を保っている
- ただ、子会社の処分と借入は見ていく。通関業の許可の取り消しで費用が増えないか、買収で増えた借入とのれんに損失が出ないか
SGホールディングスは、配当を減らさないと約束している会社です。中間決算で、宅配の利益と年54円の配当予想が保たれるか、子会社の処分の影響を見ます。
- 11月上旬の中間決算:営業利益970億円の予想と、年54円の配当予想が保たれるか
- 通関業の許可の取り消しで、グローバル物流の費用がどれだけ増えたか
- 運賃の値上げと、外に頼む運送の費用の動き
よくある質問
- SGホールディングスは減配したことがありますか?
- 確かめた2022年3月期以降、年間配当は減っていません(50円・51円・51円・52円・53円)。今の方針は累進配当で、今期の予想は54円です。将来を約束するものではありません。
- SGホールディングスの配当はいつ、いくらもらえますか?
- 2027年3月期の予想は年54円(中間27円・期末27円)です。権利確定は9月末(中間)と3月末(期末)です。
- 子会社の通関業の許可取り消しで、配当は大丈夫ですか?
- 子会社のSGHグローバル・ジャパンは、関税法違反の処分のあと、2026年8月31日で通関業の許可を取り消されました。通関の仕事は外に頼むことになり費用は増えますが、利益の中心は佐川急便の国内の宅配です。配当予想(年54円)は変わっていません。
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配子出典
- SGホールディングス「2027年3月期 第1四半期決算短信」(2026-08-07)・「2026年3月期 決算短信」(2026-05-08)・株主還元方針(会社のウェブサイト)
- 東京税関「通関業者に対する監督処分について」(掲示第182号・2026-06-01)/LNEWS(2026-02-02)
この記事は点検日(2026年10月21日)時点の情報です。数値は会社の開示資料にもとづきます。