保有銘柄の月次点検(配当目線)

【2026年10月点検】ツルハHD(3391)はホールドで大丈夫?配当目線でウエルシア統合・累進配当・1株配当の減少をチェック

点検日 2026/10/19(月)   小売業   配子(はいこ)
配子配子
こんにちは、配子です。今日の点検はツルハホールディングス。ドラッグストアのツルハです。わたしは100株を持っていて、夫の50銘柄には入っていない、わたしだけの銘柄なんですよ。見るのは夫と同じで「この配当、これからも続くのかしら」だけです。
ベアベア
配子さん、ちょっと待って。今期の配当予想は48円なんだけど、株式分割を調整すると、統合の前の年は53.4円だったの。1株あたりで見ると、減ってるんじゃないかな…。
ブルブル
でも配子さん! ツルハは今年から「累進配当」を宣言したんだぜ! これからは配当を減らさない、って会社が言ったんだ!
ベアベア
それに今期は、ウエルシアと一緒になったのれんの償却で、純利益は少し減る予想なんだって。
配子配子
大きな統合のあとですものね。ひとつずつ見ていきましょう。結論は先に書いておきます。
判定:注意しながらホールド 2026年10月の点検
  • 2025年12月にウエルシアと経営統合し、日本最大のドラッグストアになった。今期の中間決算は営業利益が前年の約2倍で、稼ぐ力はむしろ大きくなっている
  • ただし1株あたりの配当は統合の前より少ない。分割を調整すると年53.4円(2025年2月期)→49.7円(2026年2月期)→今期予想48円
  • 会社は今期から累進配当(減らさない)と配当性向35%以上を掲げた。48円がこれからの下限になる。自己資本比率は約53%と厚い
保有株数
100株
取得単価
2,235円
年間配当(予想)
4,800円
取得単価に対する利回り
2.15%
参考:評価額 218,550円・含み損益 −4,990円(判定には使っていません)。保有データは /haiko と同じで、毎営業日自動で更新されます。

ここからは、点検した7つの項目を順番に書いていきます。全部「配当が続くか・増えるか・減るか」の目線です。

1. 今の会社の状況 ― 配当の原資は稼げているか

項目2024年5月期2026年2月期今期予想(2027年2月期)
売上高1兆274億円1兆4,505億円2兆5,550億円
営業利益472億円630億円994億円
純利益217億円427億円415億円
営業キャッシュフロー520億円846億円—

決算期を5月から2月に変えたため、間の2025年2月期は9か月の変則決算です(表から外しました)。2026年2月期はウエルシアを12月から連結しています。

ツルハは2025年12月1日に、イオングループのウエルシアホールディングスと経営統合しました。ツルハはイオンの子会社(議決権の50.3%)になり、国内の店は約5,650店(うち調剤を扱う店が約3,340店)。売上2.6兆円規模の、日本でいちばん大きなドラッグストアのグループです。

利益の柱は、利益率の高い調剤と医薬品・化粧品。食品や日用品は利益が薄いぶん、お客さんを呼ぶ役目です。今期はウエルシアが1年まるごと加わるので、売上は約1.8倍の予想です。

ブルブル
薬と日用品は、景気が悪くても買うものだぜ! そのいちばん大きな店のグループなんだ!

2. 直近1か月のニュース ― 配当に響く悪材料は?

10月7日に今期の中間決算(2026年3〜8月)が出ました。業績の下方修正、減配の示唆、不祥事、大型の減損といった目立った悪材料はありませんでした。

逆風もあります。2026年度の薬価の引き下げで調剤の粗利が下がったことと、食品の安売りでお客さんは増えたものの利益率が下がったこと。統合で生まれたのれんの償却も、中間期だけで約110億円かかっています。

それを上回ったのが統合の効果です。仕入れの条件をそろえたり物流をまとめたりして、通期の計画150億円に対し、上期だけで85億円のコスト削減ができたそうです。その結果、中間期の営業利益は547億円(前年同期比+92.6%)、純利益は302億円(+48.5%)でした。

配子配子
一緒になった効果が、もう数字に出ているんですね。配当のもとになる稼ぎは、むしろ大きくなっています。

3. 金利の影響 ― 小さい

有利子負債は約1,403億円(2026年2月末)ありますが、本業で入ってくる現金(2026年2月期の営業キャッシュフロー約846億円)に比べて重くはありません。金利が少し上がっても、支払利息が配当を削るほどにはなりにくいです。

店のほとんどは借りている物件なので、世の中の金利が上がると、いずれ家賃の値上げとして返ってくるかもしれません。ただ、イオングループとして大家さんとの交渉力は強い立場です。

4. 為替の影響 ― 仕入れの値段として効く

売上はほとんど国内なので、為替が直接利益を動かすことはありません。効いてくるのは仕入れです。化粧品や日用品、食品は原料を輸入に頼るものが多く、円安になると仕入れが高くなります。店の値上げが追いつかないと、利益率が下がります。円高ならその逆です。

統合で仕入れの量は国内最大級になり、メーカーとの条件交渉で吸収しやすくなりました。配当を減らすほどの影響ではないと見ています。

5. 地政学の影響 ― 小さい

海外の店はタイなど36店だけで、売上のほとんどは日本です。海外の紛争で店が止まる心配はほぼありません。気になるのは、自社ブランド品や日用品の多くをアジアで作っていることで、海の物流が止まれば品切れや仕入れの値上がりが起きえます。ただ、これは日本の小売り全体に共通するリスクです。

ベアベア
世界のことより、薬の値段を決める国の制度のほうが影響が大きい会社なんだね。

6. 決算見通し ― 中間期で純利益の7割

項目今期(2027年2月期)の会社予想中間期の実績(3〜8月)進み具合
売上高2兆5,550億円1兆2,755億円49.9%
営業利益994億円547億円55.0%
純利益415億円302億円72.7%

半年で純利益の予想の7割を稼いでいます。今期の純利益が前期(427億円)より少し少ない予想なのは、のれんの償却が1年分かかるためで、本業が弱っているわけではありません。会社は10月の時点で予想を変えていません。

次の第3四半期の決算は、まだ日にちが出ていませんが、前の年は1月8日でした。2027年1月上旬になりそうです。

7. 配当の持続性 ― ここがいちばん大事

配当方針今期から始まった中期経営計画(2027年2月期〜2029年2月期)で累進配当(配当を減らさず、維持か増配)と連結配当性向35%以上を掲げた
配当の推移分割を調整した1株あたりで、2022年5月期 33.4円 → 2023年5月期 52円 → 2024年5月期 53.4円 → 2025年2月期 53.4円 → 2026年2月期 49.7円(中間26.7円・期末23円)→ 今期予想 48円(中間24円・期末24円)。2025年9月1日に1株を5株に分割
配当性向2026年2月期 34.4%。今期は予想の1株利益91.47円に対して約52%(のれんの償却で純利益が小さく見えるため高め)
現金の流れ2026年2月期のフリーキャッシュフローは約648億円で、配当の支払い(約120億円)を大きく上回る。ただし今期の中間期は、統合にともなう買掛金の減少や法人税の支払いで、営業キャッシュフローが一時的にマイナス(約170億円)だった
財務の余力自己資本比率 53.1%(2026年2月末)→ 56.4%(8月末)。有利子負債 約1,403億円(2026年2月末)
ベアベア
やっぱり、1株あたりで見ると53.4円から48円まで下がってるんだね…。「ずっと増配してきた会社」だと思って持っていたら、がっかりしちゃうかも。
配子配子
そこは正直に受け止めます。統合で株の数が大きく増えて、1株あたりの配当は前より少なくなりました。わたしの「売るとき」は減配と配当方針の撤回のとき。でも今回は、会社が配当をやめたのではなく、統合で形が変わったうえで「これからは減らさない」と約束した、という順番なんです。だから売りはしません。そのかわり、ここから本当に減らさないかを毎回見ます。
ブルブル
稼ぎは倍になって、配当の支払いは自由に使える現金の5分の1くらいだぜ! ここから増やす余力はあるって!

配子の判断:ホールドで安心か

注意しながらホールド(継続)
  1. 1株あたりの配当は統合の前より少ない。分割を調整して年53.4円から今期予想48円へ。ここが「注意」にした理由
  2. その代わり「減らさない」約束ができた。今期から累進配当と配当性向35%以上を掲げ、48円が下限になった
  3. 稼ぐ力と財務は強い。統合の効果で中間期の営業利益は約2倍。自己資本比率は50%を超え、フリーキャッシュフローは配当の支払いを大きく上回る

累進配当は、最初の年がいちばん試されるときです。のれんの償却で純利益が小さく見えるぶん、配当性向は約52%と高めになっています。統合の効果が下期も続いて、48円が守られ、来期に増配が見えてきたら「安心」に戻すつもりです。

次の点検で見ること
  • 2027年1月上旬の第3四半期決算:純利益の進み具合と、年48円の予想が変わらないか
  • 統合の効果(通期の計画150億円)が下期も積み上がるか。食品の安売りで下がった利益率が戻るか
  • 中間期にマイナスだった営業キャッシュフローが、通期で戻るか

よくある質問

ツルハは減配したのですか?
株式分割を調整した1株あたりの年間配当は、2025年2月期の53.4円から、2026年2月期は49.7円、2027年2月期の予想は48円で、統合の前より少なくなっています。ウエルシアとの経営統合で株数が増えた時期にあたります。会社は2027年2月期から累進配当(減らさない)と配当性向35%以上を掲げました。将来を約束するものではありません。
ツルハの配当はいつ、いくらもらえますか?
2027年2月期の予想は年48円(中間24円・期末24円)です。決算期が2月なので、権利確定は8月末(中間)と2月末(期末)です。
株式分割で配当はどう変わりましたか?
2025年9月1日に1株を5株に分割したので、1株あたりの配当の数字は5分の1になりました。分割の前に1株持っていた人は、分割後は5株になり、受け取る配当の合計は分割だけでは変わりません。前の年と比べるときは、分割を調整した数字で比べる必要があります。
ベアベア
下がったことは本当。でも、ここからは減らさないって約束がある。その両方を見ておけばいいんだね。
配子配子
そういうことです。今月のツルハは注意しながらホールド。1月の決算で、約束の最初の年がちゃんと守られそうか、もう一度見ますね。

出典

  • ツルハホールディングス「2027年2月期 第2四半期(中間期)決算短信」(2026-10-07)・決算説明資料
  • ツルハホールディングス「2026年2月期 決算短信」・中期経営計画(2027年2月期〜2029年2月期)
  • IRBANK「ツルハHD(3391)の業績」 https://irbank.net/3391/results ・「財務」 https://irbank.net/3391/bs ・「配当」 https://irbank.net/3391/dividend

この記事は点検日(2026年10月19日)時点の情報です。数値は会社の開示資料にもとづきます。

この点検について
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免責:当ページは運営者「株人(かぶと)」が保有銘柄を点検した記録であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。 点検日時点の情報にもとづきます。投資判断はご自身の責任で行ってください。