保有銘柄の月次点検(配当目線)

【2026年10月点検】ツムラ(4540)はホールドで大丈夫?配当目線で158円への増配・配当性向・中国への投資をチェック

点検日 2026/10/20(火)   医薬品   配子(はいこ)
配子配子
こんにちは、配子です。今日はツムラを点検します。病院で出される漢方薬の、国内でいちばん大きな会社ですね。10月に足した20銘柄のひとつで、少しずつ買いはじめたところです。夫は持っていない、わたしだけの銘柄です。見るのは「この配当、これからも続くのかしら」だけです。
ブルブル
配子さん、ツムラは64円で9年止まってた配当を、3年で158円まで増やすんだぜ! 2倍以上だ!
ベアベア
でも前の期のフリーキャッシュフローは256億円のマイナス。借入も1年で2倍近くに増えたの…。
ブルブル
中国や工場への投資だぜ! 漢方の需要は伸びてるんだ!
配子配子
増配と大きな投資を同時に進めているんですね。順に見ていきましょう。結論は先に書いておきます。
判定:安心してホールド 2026年10月の点検
  • 今期の配当予想は年158円(中間79円・期末79円)で、前期147円から増配。会社は配当性向40%を目安にし、2031年度に向けて50%以上を目指している。2015年3月期から減配はない
  • 今期の予想の配当性向は約45%で、方針の範囲。配当の総額(年120億円ほど)は、本業の営業キャッシュフロー(前期247億円)でまかなえる
  • ただ、中国や工場への投資で、フリーキャッシュフローは前期256億円のマイナス、借入は約703億円→1,352億円に増え、自己資本比率は64.7%→54.3%に下がった。投資が実を結ぶかは見ていく
保有株数
0.0259株
取得単価
3,864円
年間配当(予想)
4円
取得単価に対する利回り
4.09%
参考:評価額 97円・含み損益 −3円(判定には使っていません)。保有データは /haiko と同じで、毎営業日自動で更新されます。

ここからは、点検した7つの項目を順番に書いていきます。全部「配当が続くか・増えるか・減るか」の目線です。

1. 今の会社の状況 ― 配当の原資は稼げているか

項目2024年3月期2025年3月期2026年3月期今期予想
売上高1,508億円1,811億円1,926億円2,136億円
営業利益200億円401億円352億円375億円
純利益167億円324億円281億円262億円
営業キャッシュフロー56億円338億円247億円—
自己資本比率63.2%64.7%54.3%—

ツムラは、医療用の漢方薬で国内の大半を占める会社です。薬の値段(薬価)の改定で利益が大きく動く面がありますが、漢方の処方は増えていて、売上はこの3年で約1.3倍になりました。中国では、漢方の原料(生薬)の調達や、現地での漢方の事業も広げています。

今期は売上2,136億円(+10.9%)、営業利益375億円(+6.5%)の予想です。会社は長期経営ビジョン「Cho-WA 2031」のもと、2027年度に営業利益460億円・ROE9%を目指しています。

ブルブル
漢方は、お医者さんが出す薬。景気に関係なく使われるんだぜ!

2. 直近1か月のニュース ― 配当に響く悪材料は?

9月下旬から10月20日までに、業績の下方修正、減配の示唆、大きな減損、品質の問題といった目立った悪材料は見当たりませんでした。

8月の第1四半期決算では、通期の予想と年158円の配当予想を据え置いています。会社は、中国で病院の受診を控える動きで市場が小さくなっていて、中国の売上の計画は達成が難しくなったと説明しています。

3. 金利の影響 ― 借入が増えた

有利子負債は2025年3月期の約703億円から2026年3月期は約1,352億円に増えました。中国の事業や工場への投資のためです。日銀の利上げが進めば利息の負担は増えますが、現金は783億円あり、自己資本比率も54.3%あるので、金利だけで配当が削られる重さではないと見ています。

4. 為替の影響 ― 円安は原料高

ツムラは漢方の原料の多くを中国から買っています。円安になると原料が高くなり、利益を削ります。第1四半期は売上原価率が54.5%と前の年より2.1ポイント上がり、そのうち約1.5ポイントは為替の影響と会社は説明しています。一方で、営業外では為替差益(21億円)が出ています。

5. 地政学の影響 ― 中国

原料の多くを中国から調達し、中国でも事業を広げているので、日中関係や中国の景気の影響を受けます。原料が手に入りにくくなったり高くなったりすれば、利益が削られます。いちばん見ておきたいリスクです。

ベアベア
原料も中国、新しい事業も中国。そこが強みでもあり、リスクでもあるんだね。

6. 決算見通し ― 営業利益はやや遅れ気味

項目今期(2027年3月期)の会社予想第1四半期の実績(4〜6月)進み具合(例年)
売上高2,136億円497億円(+15.3%)23.3%(23〜25%)
営業利益375億円78.8億円(+2.1%)21.0%(23〜29%)
純利益262億円64.6億円(+47.9%)24.6%(20〜38%)

純利益は為替差益で大きく増えましたが、本業の営業利益の進み具合は例年をやや下回っています。売上原価率の上昇が響いています。次は11月の中間決算です。

7. 配当の持続性 ― ここがいちばん大事

配当方針配当性向40%を目安とし、2031年度に向けて50%以上を目指す
配当の推移2015年3月期〜2023年3月期 64円(9年続けて同じ)→ 2024年3月期 85円 → 2025年3月期 136円 → 2026年3月期 147円 → 今期予想 158円(中間79円・期末79円)。2015年3月期から減配はない
配当性向2025年3月期 31.8% → 2026年3月期 39.4%。今期は予想の1株利益351.46円に対して約45%
現金の流れ2026年3月期の営業キャッシュフローは247億円、投資が503億円で、フリーキャッシュフローは256億円のマイナス。2024年3月期もマイナス(−137億円)
財務の余力自己資本比率 54.3%・現金 783億円・有利子負債 1,352億円(2026年3月末)
ベアベア
投資にお金を使って、配当も増やして、足りない分は借金。このままで大丈夫なのかな…。
配子配子
今は大きな投資の時期なんですね。配当そのものは、本業の営業キャッシュフローでまかなえる大きさで、配当性向も4割台です。64円を9年守った会社が、方針を変えて増配しているので、減らす心配は小さいと見ています。わたしは「減配したら売る」と決めていますが、今は持ちます。ただ、投資が利益につながるかと借入の増え方は見ていきます。
ブルブル
2031年度に配当性向50%以上なら、利益が増えればまだ増配の余地があるってことだな!

配子の判断:ホールドで安心か

安心してホールド(継続)
  1. 配当性向に余裕がある。今期の予想で約45%、方針は40%目安から50%以上へ。今期も147円→158円の増配予想
  2. 減配の前歴がない。2015年3月期から減配なし。64円を9年守り、そのあと3年で158円まで増やした
  3. ただし投資の時期。フリーキャッシュフローはマイナスで、借入が増え、自己資本比率は下がった。第1四半期の営業利益の進み具合もやや遅い。中国の事業と原料の値段は見ていく

ツムラは、漢方という景気に左右されにくい事業を持ち、配当の方針も株主に手厚くなっています。今は中国などへの大きな投資の時期で、現金の流れはマイナスです。中間決算で、利益の予想と158円の配当予想が保たれるか、投資と借入の動きを見ます。

次の点検で見ること
  • 11月の中間決算:営業利益375億円と、年158円の配当予想が保たれるか
  • 原料の値上がりと円安で、売上原価率がさらに上がっていないか
  • 中国の事業の売上と、借入・フリーキャッシュフローの動き

よくある質問

ツムラは減配したことがありますか?
2015年3月期以降、年間配当が前の期を下回ったことはありません。2023年3月期まで64円で据え置き、その後は85円、136円、147円と増やし、2027年3月期は158円の予想です。将来を約束するものではありません。
ツムラの配当はいつ、いくらもらえますか?
2027年3月期の予想は年158円(中間79円・期末79円)です。権利確定は9月末(中間)と3月末(期末)です。
なぜ急に増配しているのですか?
会社は配当性向40%を目安とし、2031年度に向けて50%以上を目指す方針を示しています。利益が増えたことに加えて、配当に回す割合も引き上げているためです。
ベアベア
配当の方針は手厚い。投資が実を結ぶかを、これから見ていこうね。
配子配子
そうですね。今月のツムラは安心してホールド。11月の中間決算で、もう一度見ますね。

出典

  • ツムラ「2027年3月期 第1四半期決算短信」(2026-08-06)・2026年3月期 決算短信(2026-05-13)
  • ツムラ 長期経営ビジョン「TSUMURA VISION “Cho-WA” 2031」・第2期中期経営計画
  • IRBANK「ツムラ(4540)の業績」 https://irbank.net/4540/results ・「四半期」 https://irbank.net/4540/quarter ・「配当」 https://irbank.net/4540/dividend

この記事は点検日(2026年10月20日)時点の情報です。数値は会社の開示資料にもとづきます。

この点検について
毎月1回、配当目的で持っている銘柄に「配当を脅かすニュース」が出ていないかを確かめています。見るのは株価ではなく、配当が続くか・増えるか・減るか。
安心 配当は守られている
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免責:当ページは運営者「株人(かぶと)」が保有銘柄を点検した記録であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。 点検日時点の情報にもとづきます。投資判断はご自身の責任で行ってください。