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株人- 今期の配当予想は年46円(前期41.75円から+4.25円)。IRBANK の2010年以降の記録では毎年増配している。配当性向は約32%
- 前期は売上・利益とも過去最高。人件費や燃料代の値上がりを運賃の値上げで吸収し、営業利益率は約9.5%と物流としては高い。第1四半期も営業利益+20%
- 借入と手元の現金がほぼ同じで、自己資本比率は57%。フリーキャッシュフロー(約94億円)で配当(約28億円)を十分にまかなえる
ここからは、点検した7つの項目を順番に書いていく。全部「配当が続くか・増えるか・減るか」の目線だ。
1. 今の会社の状況 ― 配当の原資は稼げているか
| 項目 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 今期予想 |
|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 1,406億円 | 1,467億円 | 1,555億円 | 1,655億円 |
| 営業利益 | 126億円 | 132億円 | 148億円 | 163億円 |
| 純利益 | 83億円 | 89億円 | 107億円 | 108億円 |
| 営業キャッシュフロー | 159億円 | 141億円 | 200億円 | — |
収益の約65%は、荷主の物流センターを運営する事業(3PL)だ。荷主の仕組みに深く入り込むので、一度決まると取引が長く続きやすい。残りがトラックでの輸送だ。
物流業界はドライバーの残業規制や人手不足、人件費の上昇に苦しんでいるが、ハマキョウレックスは運賃の値上げ交渉や作業の効率化でこれを吸収し、前期は売上・利益とも過去最高だった。今期の純利益がほぼ横ばいなのは、前期に固定資産の売却益があった反動で、本業の営業利益は+10%の予想だ。
ブル2. 直近1か月のニュース ― 配当に響く悪材料は?
9月中旬から10月15日までを確かめたが、業績の下方修正、減配の示唆、不祥事、大きな事故、行政処分といった目立った悪材料はなかった。10月には、名古屋の漬物メーカーの丸越から物流センターの業務を受託したと報じられている。本業の需要が続いていることを示す小さな好材料だ。
3. 金利の影響 ― 小さい
2026年6月末の有利子負債は約259億円、手元の現金は約272億円と、ほぼ同じ水準だ。過去に買収したグループ会社の借入を計画的に返している。自己資本比率は57.0%と厚い。金利が上がっても利息の増加は数億円程度で、年150億円規模の営業利益で十分に吸収できる。
4. 為替の影響 ― 燃料代として効く
事業はほぼ国内だけなので、為替が直接利益に響くことはない。ただ、円安は軽油の値段を押し上げ、トラック輸送のコストを増やす。会社は燃料の値上がりを運賃に反映させる仕組みや値上げ交渉で対応しており、第1四半期も値上げの効果でコスト増を吸収して増益だった。
5. 地政学の影響 ― 燃料代
中東情勢で原油が上がれば燃料代は増える。ただ、利益の中心は燃料をあまり使わない物流センターの運営なので、トラック輸送だけの会社より影響は小さい。世界の物流が乱れて企業が国内に在庫を多く持つようになれば、倉庫の需要が増える可能性もある。
ベア6. 決算見通し ― 第1四半期は大幅な増益
| 項目 | 今期(2027年3月期)の会社予想 | 第1四半期の実績(4〜6月) |
|---|---|---|
| 営業収益 | 1,655億円 | 414億円(+10.8%) |
| 営業利益 | 163億円 | 43億円(+20.5%) |
| 経常利益 | 172億円 | 49億円(+23.3%) |
| 純利益 | 108億円 | 30億円(+19.1%) |
経常利益の進捗は通期予想の約28%で、目安の25%を上回る。新しい物流センターの稼働や買収した会社の寄与で売上が伸び、運賃の値上げで利益率も上がった。次の第2四半期(中間期)の決算発表は2026年10月30日の予定だ。
7. 配当の持続性 ― ここがいちばん大事
| 配当方針 | 事業の拡大で収益を上げ、安定した配当を行う。配当性向30%の達成と、配当水準のさらなる向上を目指す |
|---|---|
| 配当の推移 | 分割後で、2022年3月期 21.25円 → 2023年3月期 23.75円 → 2024年3月期 30円 → 2025年3月期 35円 → 2026年3月期 41.75円 → 今期予想 46円(中間23円・期末23円)。IRBANK の2010年以降の記録では毎年増配(会社によれば2007年3月期から連続増配)。2024年10月1日に1株を4株に分割(分割を調整した値) |
| 配当性向 | 2026年3月期 28.8%。今期は予想の1株利益145.89円に対して約32% |
| 現金の流れ | 2026年3月期の営業キャッシュフローは約200億円、フリーキャッシュフローは約94億円。配当の支払い(約28億円)を十分に上回る |
| 財務の余力 | 自己資本比率 57.0%・有利子負債 約259億円・現金 約272億円(2026年6月末) |
ベア
株人
ブル株人の判断:ホールドで安心か
- 長く毎年増配している。IRBANK の2010年以降の記録で毎年増配し、今期も+4.25円の46円
- 稼ぎが安定している。長く続く物流センターの運営が柱で、コストの上昇も値上げで吸収できている
- 財務と現金に余裕がある。自己資本比率57%、借入と現金がほぼ同じ。配当は現金の稼ぎの範囲に収まる
正直に書いておくと、物流業界は人手不足と人件費・燃料代の上昇という逆風が続いている。値上げが通らなくなれば利益の伸びは鈍る。配当性向が目標の30%に届いたので、増配の幅は利益の伸びしだいになる。減配の心配はしていないが、利益率と値上げの進み具合は毎回確かめる。
- 2026年10月30日の中間決算:中間配当23円の決議と年46円の予想。営業利益が通期163億円に向けて進んでいるか
- 人件費・燃料代の上昇を値上げで吸収できているか(営業利益率)
- 新しい物流センターの稼働
よくある質問
- ハマキョウレックスは減配の心配はありますか?
- 2026年10月時点では、減配の材料は見当たりません。今期は年46円(前期41.75円)の予想で、IRBANK の2010年以降の記録では毎年増配しています。配当性向は約32%です。将来を約束するものではありません。
- ハマキョウレックスの配当はいつ、いくらもらえますか?
- 今期(2027年3月期)の予想は年46円(中間23円・期末23円)です。権利確定は9月末(中間)と3月末(期末)です。2024年10月1日に1株を4株に分割しています。
- 物流の人手不足は配当に影響しますか?
- 人件費の上昇は利益を押し下げる要因ですが、ハマキョウレックスは運賃の値上げや作業の効率化でこれを吸収し、前期は過去最高益でした。値上げが今後も通るかが、配当の伸びに関わります。
ベア
株人出典
- ハマキョウレックス「2027年3月期 第1四半期決算短信」(2026-07-30)
- ハマキョウレックス「2026年3月期 決算短信」・中期経営計画(株主還元の方針)
- 日本食糧新聞(2026-10 丸越の物流センター業務の委託)
- IRBANK「ハマキョウレックス(9037)の業績」 https://irbank.net/9037/results ・「財務」 https://irbank.net/9037/bs ・「配当」 https://irbank.net/9037/dividend
この記事は点検日(2026年10月16日)時点の情報です。数値は会社の開示資料にもとづきます。